企業再生レポート
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2010年04月26日

債権者対策2

A社としては何とかして事業を残したい。
そのためには新会社を分割し、あるいは設立して、資産も新会社に移して再生を図りたい。

しかしB銀行側からすれば、これまでも債権の延滞を続けた上に今A社が保有している資産の保全も できないということであれば、B銀行のフラストレーションは高まるばかりです。

このままではらちが明きませんので、A社はB銀行と話し合います。
いわゆる債権者交渉です。

話の流れを以下に示しますと
@B銀行は「残債務を全額返済せ」の一本調子でくるものと
思います。

AそこでA社は今即時に破産した場合のB銀行への返済(配当)額をB銀行に提示します。
Bしかし事業を継続させればB銀行への返済(配当)額と合わせて事業譲渡対価の額もB銀行に払えることを説明してA社の事業をa社に譲渡させてもらいます。
Ca社はA社に事業譲渡対価を支払い、A社はそれをB銀行に
返済します。


単純にA社の破綻処理をしたときB銀行には配当金のみの支払いで終わるものが、 会社分割で事業の再生が上手に運ぶなら結果としてB銀行にはこの配当金以外に事業譲渡の対価も払えることになります。

B銀行としてはa社に事業譲渡した方が回収金額が多くなるということであれば、 経済的合理性の下にA社の会社分割とそれに伴う資産移動、事業の再生を認めてきます

つまり、a社を設立することへの了解が得られやすくなります。

2010年04月19日

債権者対策

再生局面において会社分割という手法を用いるとして、 仮に分割旧会社(元の会社)をA社とします。 A社の分割新新設会社をa社とします。A社に債権をもつ金融機関(銀行) をB銀行とします。

まずB銀行の立場で考えると、A社とa社はB銀行の債務すべてを引き継ぎとなり、 これが実行されれば、B銀行も債務の取りこぼしがなく大満足です。 しかし、これではA社は分割新設会社のa社を作った意味がありません。

そこでA社は、A社は残債務を返せないし、a社はA社の残債務を引き継がない、としたいわけです。

もっとも、A a社が共同してB銀行の債務全部をロハにできればA社とa社は大満足ですが、B銀行は許しません。

このようなことでは結局平行線をたどるだけで妥協点がありません。
それこそコンプライアンス違反となります。

もしもA社が強引にa社に事業を乗せ換えたとしたら、B銀行はどんな報復手段があるのでしょうか?
@抵当権、担保不動産の売却依頼→競売申し立て→
競売による抵当権の実行

Aその他A社所有不動産の差し押さえ→競売申し立て→
競売による回収

BA社所有資産の差し押さえ→返済訴訟
Ca社およびA社の役員に対する債権者破産申し立て
DA社への貸し金に対してそれが詐欺行為であったというA社およびA社役員に対する損害賠償訴訟
―このようにB銀行の報復手段は@〜Dまで可能です。

しかし一般的にはC、Dは大変まれなことです。それは先にも書きましたとおり、 その会社分割がルールに則った物的分割であれば、 そこには法律の限界が働くこともあるからです。

2010年04月12日

事業再生に優れた「会社分割」

「債権者対策」に入る前にこの「会社分割」ということについて触れておきます。
事業再生においては、新会社を設立して事業譲渡を行うか、あるいは会社分割をするかといった問題に直面します。

少し耳慣れない言葉かもしれませんが、「会社分割」という手法を紹介します。

会社分割というのは簡単にいいますと、今ある会社から別の会社を切り出すことです
会社合併は二つ以上の会社を一つにすることですから、それとは反対の会社設立の方法とお考え下さい。
この会社分割という方法は、新規に会社を設立する場合に比べていくつかの優れた点をもっています。
そこを上手に利用すれば、事業の再生はうまく運ぶことになります。

会社分割のすぐれた特性とはおよそ次のようなものです。

@分割事業に関する資産・負債、権利義務の包括的承継可能
A許認可や契約関係、雇用関係の包括的承継が可能
B資産承継に消費税がかからない
C会社分割による設立や増資の登録免許税の税率が軽減される
D不動産取得税が軽減される
―などです。

また会社分割では公告や催告を省略してもいい場合があります。

具体的には会社分割を物的分割として、債務が分割新設会社に移転するケースにおいては、 会社分割後であっても債権者が分割前と同様に分割旧会社に請求(重畳的債務引受といいます)できる場合です。

すなわち債権者側からみて分割の前後において債権の回収可能性が変わらない場合には公告や催告は必要がありません。
もちろん、いくつかの税制上の問題なども俎上に載せて検討する必要はありますが、 事業再生という局面においては会社分割という方法は優れた方法であるということです

2010年04月05日

中小零細企業の再生の必須条件〜資金繰りA

新会社において資金が足りない場合はどうしたらよいのでしょうか?

業種にもよりますが、おそらくその足りない資金というのは一ヶ月分の仕入れ金額の一部でしょうから、現金売り上げを増やして入金のボリュームを 多くするなどの努力をしているなら、一般的にはそのマイナス分は数日分の仕入れ原価で納まると思います。

これぐらいの不足ですと、旧会社との兼ね合いでなんとか帳尻を合わせられるはずです。これは社長にしかできない仕事です。

これまでの四つの肝、

1.営業利益の確保
2.優位性
3.新会社の設立が可能でかつその社長を引き受ける人がいるか
4.資金繰り
ということで書いてまいりました。


そして次は必須条件5=債権者対策です。
企業再生の過程で新設法人を設立し、その新設法人の営業利益が黒字で資金繰りが回ったとしたら、これはその新設法人の存続は可能ということです


しかし、旧会社はおそらく金融機関に対して
残債務が多くあることと思います。
この旧会社に残した金融債務が実はくせ者です
これが新会社に追いかけてくるようでは、
せっかくの再生案も水泡に帰します



ところで会社分割という手法をご存じでしょうか。
今や会社分割という言葉は衆知のものとなりつつあります。
しかし、弁護士や司法書士などの法律の専門家でも、具体的にそれをどのように生かすかは意外と知らないものです。


これから述べるのは会社分割を使っての対処対策です。
会社分割という手法は、事業の継続性や税金面でも営業譲渡などに比べて多くの特性を持っております。

 

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