企業再生レポート
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2010年10月25日

「かまどの灰はだれのものか?」その5

中小零細企業の場合、圧倒的に多いのが、株主・役員共に
社長のみ、又は、その家族のみと言う構成です。

また、身内以外の社員で、幹部の人が取締役のメンバーに
入っているケースもあると思いますが、
たいていの場合、幹部としての意識付けの目的であり、
経営責任をどうこうと言うような位置づけではありません。


あくまでも、社長が、「幹部社員に経営責任者として意識を
持ってもらいたい」 という願望を反映しているのです。


大きい責任感をもち取締役となった幹部社員ですと、
ある程度、社長と取締役となった幹部社員の意識は共通していると
思いますが、真の意味で経営責任を負担していると言うことは
少ないと思います。

それは自社が危機的困窮時になると明白になります。


銀行借り入れの際に、その取締役となった幹部社員が
連帯保証をしているとか、不動産を担保提供しているか、
と言うような部分で計れるのです。

一般的にはそのようなことは稀であり、
取締役となった幹部社員がそのような保証等をしている場合、
資金繰りが苦しくなると、社長とその社員の間で、大きなトラブルとなります。


また、その社員は納得してそんな保証等をしていたとしても
その家族や親戚まで納得して、そんな保証等を提供したでしょうか?


会社が平時のときは、社長とその幹部の関係も
何ら問題もないでしょうが、
いざ危機的困窮時となり、銀行に借入返済ができず、
督促状が(その取締役となった)幹部社員の自宅に届いたとき、
その家族内でもトラブルになることは必至です。


結局、社長は、そうなったとき、若しくはそうなる直前に、
取締役となった幹部社員の連帯保証を外すのに必死になります。

また、その幹部社員もなんとか保証を外すようその家族共々社長に
懇願するはずです。


次回に続く

2010年10月18日

「かまどの灰はだれのものか?」その4

いい時は、「会社は社会の公器」で、
苦しいときは、「かまどの灰はみんなのもの」といっても「灰」すらもない、
という状況での会社内の雰囲気をお話しましたが、
悲しいかなこれが事実です。


一ヶ月でも給料を遅配すると、
何割かの社員は転職サイトに登録するでしょうし、
社内のムードはがらっと変わります。


だからといって、社長は開き直って、
社員に「だれが給料はらっているんだ」という態度になると
そのムードは一気に加速し、会社は一直線に崩壊に向かうでしょう。


こういう状況は、多少の温度差はあれ、
会社の大小、上場企業と中小零細企業にかかわらず同じことです。


では、世の中の小零細企業の社長はどうすればよいのでしょうか?

何冊もの経営書を読み漁っても書いてある内容は、似たり寄ったりです。

なぜでしょうか?


それは、経営書の筆者は、大方の場合、成功者であり、
上場企業やそれに準ずる企業を成しえた方ばかりだからです。

また、自己啓発セミナーや、経営セミナーに行けば行くほど
教科書的な理念が増幅します。

つまり自身の今ある場所とは大いに乖離してくるという事です。


だれでも松下幸之助氏や、稲盛和夫氏の本は読んだ事があると
思いますし、またそれに感銘を受けた方も多いでしょう。

しかし、そこに書いてある事は、いまの自社の立場とはあまりにも乖離しています。


次回に続く

2010年10月12日

「かまどの灰はだれのものか?」その3

カマドの灰がたくさん溜まっているときは、
「その灰さえも社員みんなのもの」と考えるはずです。

「灰がたくさん溜まっている」を経営的意味合いに置き換えると
「内部留保が溜まっている」と解釈できます。

これはすなわち余裕があるときのことです。


このような時は何の悩みもなく「灰さえも社員みんなのも」と
考えることができます。


しかし、「カマドの灰が無くなり隣の家から灰を借りていた
=債務超過で銀行から借金だらけ」だったらどうでしょうか?

「隣の家から借りた灰=マイナスの灰=借金」を
「社員みんなのもの」 といって社員が納得するでしょうか?


そのときは、
社長の責任であり、「経営力がない」「判断できない」「遊びすぎ」
あげくには「ばか社長」と言われるのです。


いい時は、誰もが社長についてくるでしょうし、
会社は公器という理念に社長も社員も納得し満足するでしょう。

しかし、困窮時もそうでしょうか?


一ヶ月でも給料を払わなかったら、社員の眼つきは変わります。
また、取引先の噂にもなります。

その取引先に解ってしまうのは、
大方の場合社員が愚痴をこぼしているからです。


もしも、うちの社員は、そんな事は無いと思う社長は、
一ヶ月給料を払わないという実験を一度ためしてください。

噂が広まる前に、労働基準監督所から呼び出しをもらうかもしれません。


次回に続く


2010年10月04日

「かまどの灰はだれのものか?」その2

どんな経営指南書を読んでも、
「会社は社会の公器であって、経営者、社員、取引先、顧客、
株主、と五方良しのオールウィンの関係でなければならない、
それで無ければその会社は存続しない」と書かれています。


これは経営者にとっては、宗教の経典の様なものであって、
絶対に逆らってはならないこと、まるで法律であるかのように思えます。


私自身も20数年間、社長として会社を経営してきましたが、
やはりそのように考えてきました。

しかし、私も含め、究極的に考えると中小零細企業の社長さんは、
心の底から本当にそのように思っているでしょうか?


会社の業績が良い時代には、社長は高級車に乗っていたでしょうし、
ゴルフにもよく行ったでしょう。
また、銀座や大阪の北新地では、一般社員より、社長の方が多いはずです。

ゴルフにしろクラブにしろ、もちろん仕事上の接待もあったでしょうが、
それ以外はなかったでしょうか?

また、海外視察も一番多く行ったのは社長です。
もちろん新しいビジネスモデルの模索とか、
外の空気を感じ新しい発想が出来るようにとか、
色々理由はありますが、プライベートな瞬間は無かったでしょうか?


「一番重大な仕事をしているのは社長であって、
全責任は社長が取るのだから、待遇は社長が一番よくて
当たり前」という考えは、1パーセントもなかったでしょうか?


みなさんは大半が中小零細企業の社長であって、
公的責任から逃れようの無い上場企業の社長ではないのです。

ここに大きな勘違いがあり、中途半端な善意が、真実を見逃させます。


次回に続く

 

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