企業再生レポート
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2012年06月18日

中小零細企業のコンプライアンス


またA社としてはB銀行了解のもとに新会社の設立をして
やれやれということではなく、別の大義や配慮が必要となります。

それは社会的要請からくる次のようなものです。

@A社の雇用をできるだけ引き継ぎ、失業者を一人でも少なく
する。

AA社の取引先の不渡り、支払い不能をできるだけ回避し、
連鎖倒産などを最小限にする。

BA社が倒産することによってそのサービス(納品など)が
なくなることでの一般社会への影響を避ける。

(例:その地域にA社のようなサービスを提供する店舗はA社
 のみであり、代替する店舗がない)。

CB銀行がその債権の最大限を回収することで、他の債権者や
 その株主らから損害賠償訴訟を提訴される懸念がないように
 対処対策を立てる。

DA社の代表取締役もしくは、その一族から私財提供などの
 最大限の協力があり、役員やその一族が財産隠ぺいなど詐害
 行為、偏頗弁済などの問題が全くない。

Eコンプライアンス(法令順守)において、A社、a社、その役員
 などに一切問題がない。

上記@〜Eを守った上で、再生の必須条件
(1営業利益、2新設会社設立、3新しい社長のなり手、
 4手資金繰り)を満たせば必ず起業再生は100パーセント
 成功します。


しかし、このように机上で事を想定して事業再生について触れる
のは簡単ですが、実際は知識と経験が必要です。

それは車の運転と同様で、道路交通法や車の機能を理解しても
それだけでは運転に習熟したことにはなりません。

それを補って成功に導くのがターンアラウンダーの腕と言うことに
なります。

2012年06月11日

債権者対策2


A社としては何とかして事業を残したい。

そのためには新会社を分割し、あるいは設立して、資産も新会社に
移して再生を図りたい。

しかしB銀行側からすれば、「これまでも債権の延滞を続けた上に
今A社が保有している資産の保全もできない。」 ということで
あれば、B銀行のフラストレーションは高まるばかりです。

このままではらちが明きませんので、A社はB銀行と話し合ます。

いわゆる債権者交渉です。


話の流れを以下に示しますと

@B銀行は「残債務を全額返済せ」の一本調子でくるものと
思います。

→AそこでA社は今即時に破産した場合のB銀行への返済
(配当)額をB銀行に提示します。

→Bしかし事業を継続させればB銀行への返済(配当)額と
合わせて事業譲渡対価の額もB銀行に払えることを説明して
A社の事業をa社に譲渡させてもらいます。

→Ca社はA社に事業譲渡対価を支払い、A社はそれをB銀行に
返済します。


単純にA社の破綻処理をしたときB銀行には配当金のみの支払いで終わるものが、 会社分割で事業の再生が上手に運ぶなら、
結果としてB銀行にはこの配当金以外に事業譲渡の対価も払える
ことになります。


B銀行としては「a社に事業譲渡した方が回収金額が多くなる」
ということであれば、経済的合理性の下にA社の会社分割と
それに伴う資産移動、事業の再生を認めてきます。


つまり、a社を設立することへの了解が得られやすくなります。

2012年06月04日

債権者対策

再生局面おいて会社分割という手法を用いるとして、
仮に分割旧会社(元の会社)をA社とします。

A社の分割新新設会社をa社とします。
A社に債権をもつ金融機関(銀行)をB銀行とします。

まずB銀行の立場で考えると、A社とa社はB銀行の債務
すべてを引き継ぎとなり、これが実行されれば、B銀行
も債務の取りこぼしがなく大満足です。

しかし、これではA社は分割新設会社のa社を作った意味が
ありません。

そこでA社は、A社は残債務を返せないし、a社はA社の残債務を
引き継がない、としたいわけです。

もっとも、A a社が共同してB銀行の債務全部をロハにできれば
A社とa社は大満足ですが、B銀行は許しません。

このようなことでは結局平行線をたどるだけで妥協点がありません。
それこそコンプライアンス違反となります。


もしもA社が強引にa社に事業を乗せ換えたとしたら、B銀行は
どんな報復手段があるのでしょうか?

@抵当権、担保不動産の売却依頼→競売申し立て→
競売による抵当権の実行

Aその他A社所有不動産の差し押さえ→競売申し立て→
競売による回収

BA社所有資産の差し押さえ→返済訴訟

Ca社およびA社の役員に対する債権者破産申し立て

DA社への貸し金に対してそれが詐欺行為であったという
A社およびA社役員に対する損害賠償訴訟


―このようにB銀行の報復手段は@〜Dまで可能です。

しかし一般的にはC、Dは大変まれなことです。


それは先にも書きましたとおり、その会社分割がルールに則った
物的分割であれば、そこには法律の限界が働くこともあるからです。

 

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