企業再生レポート
資金調達.com企業再生sell&leaseback企業再生 中小企業再生の緊急救命室

2012年10月30日

経営危機のサインとは、その2


それは、
会社は継続するのが当たり前で、継続しなければならないし、
雇用は維持し、支払や返済も、滞るわけにはいかない、
「会社を潰すことはありえない」という使命感が脳の中に
インプットされているからです。

これは、ある種の責任感で、どの社長ももっています。

しかしこの使命感が、「経営危機のサイン」を見落とさせるのです。


小学生でもわかる話ですが、会社は、営業(経常)利益が
黒字で、キャッシュフローがプラスであれば、絶対に潰れ
る事はありません。


でも、責任感という心がこれを見えなくさせているのです。
いいかえると人によっては、見栄(虚栄心)や、プライド
(自尊心)かもわかりません。


社長は会社の経営を長年取り仕切っていると、営業(経常)
利益が赤字で、キャッシュフローがマイナスになったことは、
どんな会社でも一度や二度はあるはずです。


また、1年は12ヶ月あるわけで1年の内で、1ヶ月でもという
ことであれば全ての会社があてはまります。

しかし、そこが経営危機のサインなのです 。


とくに決算がいつも黒字という会社の場合は、危機を覚える
こともないでしょう。

それは、一年を通して黒字だったわけで、もしも赤字の月のほうが多ければ赤字決算ということになり、 いやがうえにも危機感を
覚えずにはいられないはずです。


次回に続く


2012年10月25日

経営危機のサインとは その1


どの会社の経営者も、資金繰りが楽にまわる間は、多少
PL(損益)がプラスであろうとマイナスであろうと、
危機感を覚えにくいものです。


また、財務担当者(零細規模の会社は総務や経理も兼任して
いるでしょう)は、資金が豊富にある間は、どの部門よりも
ヒマで、おそらく帰社時間も早いと思います。

しかし、資金繰りが苦しく月末の決済の見込が、見通せない
とき、これほど胃の痛む部門は、ありません。

もちろん社長もおなじことですが。

また、資金繰りに苦慮する期間がかなりの間、と言うよりは、
恒常的にこのような状態の場合、月末の資金繰りの目途が、
つけばザッツオールライトという状態であると、PLどころでは
ないはずです。

しかし、長年、会社を経営していると、「世の中全体が不況なん
だからしんどくて当たり前」、「資金が回ればOK」という感覚に
慣らされてきます。


そして、知らぬ間に借入が増えていき、いつの間にか保証協会も
プロパーも目いっぱいで、新規に貸してくれるところはないか?
何か特別な方法は?リスケジュールを金融機関にお願いするか?
という状態になります。

またこのような状態の会社がごく一部ではなく、今ほとんどの会社
がこんな常態か、若しくは経験しているのです。


そして、もっと早く手を打てばよかった後悔しています。

また、社長本人は、その時になってみて、打つべき手は
わかっているし、いつ打てばよかったということもわかって
いる筈です 。

でもその状態になるまで気づかない、、、、、、、、、、、

なぜでしょうか?


次回に続く


2012年10月15日

企業再生とは何か?その9


前回、申し上げたことは、つまり
「虎は死んでも皮残す」の諺のように本人(虎)は犠牲と成り、
代りに会社(皮)や社員は残してあげようと言うことです。


何かそう言うことが、経営者として潔いと言うような「美意識」
が日本文化の中にはあるかもしれません。
いったん失敗したら「死んで償う=表に出てくるな」という
ような風潮があるのも事実です。

しかし、前回のA社も含めて日本の99パーセント以上は、
中小零細企業で、その社長は多くのリスクを取ながら起業
した人々なのです。


先ほどの話で言うとa社の社長は誰ができるのでしょうか?

たまたま、A社の社長が高齢でその子息に事業継承を考えて
いたとしたら、a社の社長を子息にさせるのは千歳一遇の
機会かもしれません。
しかしそんな場合以外、A社の幹部がa社の社長を請け負うで
しょうか?

大半の場合はNGです。

社長以外リスクを取る人は少なく、貴重な存在なのです。


コンプライアンス上、いったん失敗したら、
「死んで償う=表に出てくるな」ということは、理解できます。


しかし、日本の大半が中小零細企業であるなかで、そんな社長
を「殺したら=表社会に出られなくしたら」、
いったい日本経済は、だれが牽引するのでしょうか?

金融機関のサラリーマン社員が、法令を盾に、社長を現実社会
から抹殺しようとするのです。


起業経験もない金融機関のサラリーマン社員につべこべ言わ
れるのは心苦しいことですが、

企業再生の局面では、「このコンプライアンスの問題」 と、
「だれが社長をするのかという現実問題」 をバランスさせる
ことが、実は真の必須条件かもわかりません。

2012年10月11日

企業再生とは何か? その8


話の流れを以下に示しますと

㋐:B銀行からは「残債務を全額返済せよ」の
  一本調子です。

㋑:A社は今即時に破産した場合のB銀行への
  返済(配当)額をB銀行に提示します。

㋒:B銀行への返済(配当)額よりも多い額を
  事業譲渡対価としてA社の事業をa社に譲渡
  させてもらいます。

㋓:a社はA社に事業譲渡対価を支払い、A社は
  それをB銀行に返済します。


結果として、B銀行は、A社が破産したときのB銀行に対する
配当○○○万円よりも、
配当○○○万円 + 事業譲渡対価△△△万円 となり、
a社に事業譲渡したほうが、回収金額が多くなることによって
合理的経済性の名の下に、A社からa社への事業譲渡が可能と
なる。


しかし、A社からa社への事業譲渡に関して、以下の大義が
必要です。

1、 A社の雇用をできるだけ確保し、失業者を一人
   でも少なくする社会貢献。

2、 A社の取引先の不渡り、支払い不能をできるだけ
  回避し、連鎖倒産等を最小限にする社会的貢献。

3、 A社が倒産することによってそのサービス(納品等)
   が無くなり一般社会への影響がある(例:その地域
   に一軒しかなく、替わりの無い必要不可欠な店が
  なくなる)。

4、 債権者にとって最大限の回収となり、債権者がその
  株主等から損害賠償訴訟を提訴される懸念が無い。

5、 A社の代表取締役若しくは、その一族から私財提供等
   の最大限の協力があり、役員やその一族が財産隠匿
   など詐害行為、偏頗弁済等の問題が全く無い。

6、 コンプライアンス(法令順守)において、A社、a社、
  その役員などにおいて、一切問題ない。


上記、1〜6を守った上で、再生の必須条件( 1営業利益 
2新設会社設立 3資金繰り)を満たせば必ず企業再生は
100パーセント成功します。

しかし、大半の場合は、条件面で多くの欠落がありますが、
それを補って成功に導くのがターンアラウンダーの腕と言う
ことになります。

また、実際には、経営者やその家族にとって、5や6が問題と
なります。


つまり、債権者としては会社や社員を守ってあげる代わりに
経営者は、経営責任の意味を含めて私財提供等最大限債権者に
債務返済に協力すると言うのが前提です。

2012年10月02日

企業再生とは何か?その7


前回までの6回で「肝」=「必須条件」というかたちで、

1,営業利益
2,新会社の設立
3,資金繰り

という3つの肝をお話いたしました。


そして今回は
必須条件4=債権者対策 です。


企業再生の過程で新設法人設立可能で、その新設法人の
営業利益が黒字で、資金繰りが回ったとしたら、これは
その新設法人が存在可能と言うことです。

しかし、旧会社はおそらく金融機関に対する残債務が多く
あることと思います。

今回はその対策方法です。

仮に旧会社(元々の会社)をA社とします。
A社の残債務に相対する残債権をもつ金融機関(銀行)を
B銀行とします 。

そしてA社の新設会社をa社とします。


まず、B銀行の立場で考えると

@:A社は残債務を完済せよ > A:a社はA社の残債務を引き継げ


上記@、AですとB銀行も残債権の取りこぼしがなく大満足です。
しかしこれですと、A社は新設会社のa社を作った意味がありません。


そこでA社は、

1:A社は残債務を返せません > 2:A社をa社に載せ変え
  たいa社はA社の残債務を引き継がない

上記1、2ですとA社は大満足ですがB銀行は許しません。


結局、@Aと1 2 は平行線で妥協点がありません。


もしもA社が強引にa社に事業を乗せ変えたとしたら、B銀行は
どんな報復手段があるのでしょうか ?

1、 抵当権、根抵当権を取っている担保不動産の売却依頼→
   競売申し立て→競売に依る 抵当権の実行
2、 その他A社所有不動産の差し押さえ→競売申し立て→競売
   に依る回収
3、 A社所有資産の差し押さえ→返済訴訟
4、 A社及びA社の役員に対する債権者破産申し立て
5、 A社への貸し金に対してそれが詐欺行為であったというA社
   及びA社役員に対する損害賠償訴訟


このようにB銀行の報復手段は1〜5まで可能です。
しかし一般的には4、5は大変稀なことです。

このままですとらちが明きませんので、A社は、B銀行と
話し合います。
いわゆる債権者交渉です。


次回、「債権者交渉」の流れについて述べて行きたいと思います。

 

Copyright c 2008 アドバンスパートナーズ All Rights Reserved Powered by geniusweb