企業再生レポート
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2013年06月28日

資金繰りが成り立つか


次なるハードルは、必須条件4=資金繰りです。

@再生する企業の営業利益が出ていて、
A企業としての優位性もあり、
B社長を引き受けてくれる人材がいて、

新設会社が設立できたら、あとはその運営上で、
資金繰りが成り立つかどうかです。


昔からのことわざで、「勘定合って、銭足らず」といいます。

このようなケースではせっかく、新組織ができ上がり、
立派な経営計画を策定しても資金面から二次破綻が起き
かねません。


つまり、損益上は黒字であっても、資金繰り上、すなわち
キャッシュフローが赤字であれば経営が成り立ちません。

一般的には、損益(収入−費用)が黒字で資金繰りが赤字と
いうケースでは、売り上げの回収と仕入れなどの支払いとの
タイミングのずれに起因することです。


経営が順風満帆で継続していて正常な状態にあり営業利益が
黒字ということであるならば、金融機関(銀行)で借入を
起こすことが通常であり、難しい話ではありません。


しかし、今回は企業再生の局面の話です。

新設会社がいきなり金融機関から運転資金を調達しようとすると
大体は、銀行の担当者から
「まずは、一期目の決算書を拝見してからにしましょう」
「担保不動産は?」「社長以外の保証人は?」
と以上のような応答がほとんどで、体よく断られます。

企業再生の計画を考えるとき新会社の資金繰りが金融機関等
の借入に頼らずとも、必ず成り立つことが重要であり、かつ、
必須条件です。

では、金融機関に頼らず資金繰りを成り立たせる方法を次回
お教えいたします。

2013年06月21日

社長に代わる社長がいるか


そして、次のハードルとして、
必須条件3=新会社の設立が可能で、かつ、
その社長を引き受ける人がいるか、ということです。


企業再生とは、

→従前の企業でも借入などがなければ黒字が確保できる
可能性があり、営業譲渡、会社分割などの手法により
黒字が期待できる事業を分離し、あるいは譲渡する。

→従前の会社の連帯保証人であるから新会社には建前上
かかわれないところから、新会社の社長には信頼の置ける
(裏切られない)人物を社長にする。

→表向きの新会社の社長は自分ではないにしても、
実質的には自分が社長をできる環境を構築する。

このようなイメージで新会社の設立と協力してもらえる
新社長がいるかというのが次のハードルです。


上記に示したように、従前の会社の社長はその会社の連帯
保証人ですから、新会社には、当分の間は一従業員として
かかわることになります。


そんな中で新会社の銀行通帳を作るにしても、新会社の
社長はもろもろの取引に際して印鑑証明や免許証など、個人を
特定できるものが必要になり、新会社の新社長に大きな負担を
かけるのが普通です。


妻子であればまだしも、他人や旧会社の幹部ではなかなか
意思の疎通が難しく、気も使うものです。

それでも第2のハードルとして、
自分の分身として新会社の設立が可能でその社長を受けて
くれる人がいるかどうか? ということになります。

つまり、名目的な社長のなり手を探してこれを社長とし、
当分の間自らは黒子に徹するということです。

以上で、企業再生の必須条件を三つ書き上げました。

2013年06月13日

中小零細企業再生は営業利益確保


中小零細企業の再生には、
その肝=必須条件1=営業利益が必要です。


まずは、再生すべき中小企業が「赤字体質」であれば
「黒字体質」できるか否かが最大の課題なのです。

当然困窮した企業は多額の銀行借入があり、大きな
支払利息を払っています。


また業暦の長い会社では、古参の幹部など家族同然で
切るに忍びない社員もいることでしょう。

しかし、社長は一度頭の中を空っぽにして考えなくては
なりません。

何を考えるのかというと、
今の自社のビジネスモデルは自分が今から新たに始めたと
仮定して「黒字」にできるのか?

ということです。

冷たいようですが再生しようとしている自社の営業目的が
黒字に転換できないのであれば、それは不可能です。

時代背景がそのビジネスを必要としなくなったのだと思い、
あきらめるよりほかに方法がありません。


再生するためには借金(支払利息、元金返済)はなく、
社員は必要最低限の賃金(最大限のリストラ後の人件費)とし、
経費の大きくかかる資産(自社ビル、工場等)もない。

しかも取引先は従前通りであって、起業したときのように
ゼロからのスタートではないという 「恵まれた状態」を
前提として「黒字」にできるか否か?ということが再生可能
かどうかを分けます。

つまり、現在の惨状から考えて、夢のような理想の経営環境を
イメージしたとき、「黒字」にできる可能性が持てるか否かに
かかってきます。


今の事業にいわゆる市場性が見いだせるなら上記のような
「黒字」をイメージできるでしょう。

2013年06月06日

中小零細企業の再生は社長は残せ


すべてとは言いませんが、企業再生に当たる大方の
弁護士や会計士には当事者である経営者やその親族
への思いはみじんもありません。


それどころか債権者には経営者の更送、最大限の私財
提供などの意見を具申します。

もちろん経営者は再生に関する局面において、私財提供も
含め、最大限の経営責任を果たさなければなりません。


しかし、経営者がすべてを犠牲にし、
経営者更送→私財提供など→企業再生→雇用確保
となれば、結局は企業は存続不可能となり、それこそ死屍累々、
しかばねの山を築くこととなるのです。

なぜなら中小企業経営においては、経営者と事業は不二一体
の関係にあって経営者そのものが事業の「命」であるからです。

多少出来の悪い社長であっても、それに変わる人材はいません。


社長を外して再生は成り立たないというのが中小零細企業の
宿命です。


コンプライアンス(法令順守)を考えたとき、
その会社の経営者の経営力がないから会社が困窮した →
経営者を更送すればよい、という考えが浮かぶでしょうが、
これは中小零細企業の実態を知らない無責任な発想です。


なぜなら経営者が、商品・製品への知識、販売ルート、財務など
経営のノウハウの全部を握っているからです。


ここを多くの見識者や、法律家、関係省庁の役人が理解し
ていないところです。


このようなことを考慮に入れながら、建前と本音の使い分けを
しなければならないのはやむを得ないところです。


次回はその具体策について記述し、中小零細企業に特化した
企業再生の「肝」について、「肝」=「必須条件」という形で
箇条書きいたします。

 

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