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2015年05月01日

社長の経営哲学その3(事業と商売)

直前2回で事業と商売の違いを感覚的に記述しましたが、
もう少し深掘りします。


どの企業の経営者や経営幹部も
新規事業や新年度事業計画を組むときの考え方として、

売り上げ−原価―経費=利益

と言う方程式で考えますが、
それぞれのファクター(売り上げ、原価、経費)で
詰めに詰めて考えます。


つまり、

売り上げ=いつ、どこで、だれが、いくらで、どれだけを

原価=だれから、いくらで、どのくらい、いつ、どのようにして

経費=だれを、いくらで、いつからいつまで、何時間を、どれだけで


と言うように
3つのファクター(売り上げ、原価、経費)だけでも
数字に影響する要因はこのくらいに細分化されます。

3つのファクター(売り上げ、原価、経費)に対し、
5つくらいの因子があり、
条件で言うと5×5×5=125通りの利益があるということになります。

これだけのケースがあると
絶対に利益がピタリと合うということはありえません。
よって、計画上は(掛け目)で調整します。

9掛け(90パーセント)、8掛け(80パーセント)、
7掛け(70パーセント)と言うようなことです。

つまり、中小企業にしても大企業にしても
大なり小なり事業計画の最後の決定は
9掛け、8掛け、7掛けと言うような非常にアバウトなことに
なっているというのが実態でしょう。


このように事業計画を積み上げ方式(掛け算)で
利益を考えるよりも中小企業の場合は、

まず、

1、一ヶ月に○○○万円を儲けられるか?
2、それはいくつの商いで一ヶ月に○○○万円を儲けられるか?
3、だれとだれで一ヶ月に○○○万円を儲けられるか?
4、一年中できるか?若しくは何ヶ月できるか?

というような足元から固める発想も必要です。


私が何を言いたいのかを要約すると、

「社長は、事業計画を積み上げ方式(掛け算)で作っても良いが、
これはあくまでもバーチャルであり
実際にだれがやるのかと言うような足元から固める発想が
必要不可欠である」

と言いたいのです。


よく計画を作るときに、
実際にいない社員の人数をカウントしたり、
出来るか否かわからない社員の実績を予定したり
数字上の「売り上げ−原価―経費=利益」を算出しますが、
たいがい外れます。

結局は、社長が考える「足元から固める発想」の方が
「当たらずも遠からず」ではないでしょうか。
つまり計画とはバーチャルであり、
実際は今あるものしか使えないという事実は曲げられないからです。



アドバンスパートナーズ株式会社/アドバンスコンサルティング株式会社
代表 辰岡 泰文

アドバンスパートナーズ(株)/アドバンスコンサルティング(株)
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2015年04月24日

社長の経営哲学その2(事業と商売)

前回の「事業計画」のつづきです。

さて、どんなに少ない人数で起業したときでも、
また多くの従業員がいる企業を承継したときでも、
確かに「事業計画書」はあるべきであり、必要です。


しかし、もっと大切なことがあるのです。

それは、
「この商品やサービスは売れるか?」ということです。

何百ページの「事業計画書」や、
有名な経済総研の「SWOT分析」よりも、
たった一言 「売れるか?」の方がはるかに重要です。


勘違いを招いては困りますので
繰り返して説明いたしますと、

何百ページの「事業計画書」や、
考え抜いた「事業計画」、また「過程」と「考え方」を
社員全員で共有するための「事業計画」は必要不可欠であるが、

それよりも大切なことは、
「この商品やサービスは売れるか?」という問いに
社長がいかに真剣に考えているか、ということです。


このシンプルな問いこそ「商売」の原点であり、
その原点が「見えない」から
何百ページの「事業計画書」を作っているのなら大きな間違いです。

多くの経営者が
社員総出で多くの手間とお金を掛けて
たいそう立派な「事業計画書」を作り
時には全社員を集め「事業計画発表会」のようなことをしますが、
これはこれで重要なことでしょう。
社員総出で明日のわが社の計画を作るのですから
これほど尊いことはありません。

しかしそれよりも

「この商品やサービスは売れるか?」
という問いの方が大切なのです。


私が言いたいことは、
経営者が「この商品やサービスは売れるか?」
の問いを最も大切に考えることよりも、
何百ページの「事業計画書」を作るのが大切に思っているなら
大きな間違いだと言いたいのです。


誤解を恐れず極論を言いますと、
経営者は「事業=事業計画」を練るよりも
「売れるか?」の感覚を研ぎ澄ませていただきたいと言うことです。

優先順位で言うと
「売れるか?」の感覚 > 「事業=事業計画」
ということです。

そして、
「売れるか?」の感覚は、
「顧客の気持ち」に直結しているのです。

自己満足で自社の「事業計画書」を作るよりも、
「売れるか?」を一途に考えることは、
絶えず「顧客の気持ち」を考えることとダブります。

この「顧客の気持ち」を解ってこそ事業が成り立つのです。

百ページの「事業計画書」は必要ですが、
その前に「売れるか?」を一途に考え、
絶えず「顧客の気持ち」を念うことこそ商売の原点なのです。



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2015年04月15日

社長の経営哲学その1(事業と商売)

どの企業の社長も自身の経営哲学があります。


ご自身、起業した時を思い出してください。

最初に会社を起こし、
何らかのビジネスモデルを用いて、
ほんの数人の社員で始めたというパターンの方が
多いのではないでしょうか?


二代目や三代目で会社を継承したと言う場合
その会社の規模にもよりますが、
既に従前からのビジネスモデルが在ったと思います。
それを改善、改良していまのビジネスモデルになってきたのでしょう。


どこのビジネスセミナーや有名社長の講演会や出版物を読んでも、
言っていることや書いてあることの手順は、

1、 ビジネスモデルを練って
2、 そのモデルに数字と日付を入れ
3、 具体的に行動計画を作成し
4、 やる気と勇気を持って実行し
5、 一定期間が済んだら予実績を対比しつつ
  振りかえって計画を練り直し
6、 次の期間に向けてまた行動する

まさに プラン→ドゥ→チェック→アクション の
サイクルを回せというようなことや

1、 企業理念は
2、 行動指針は
3、 経営目標は

と言うようなことが多いのではないでしょうか。


これは正に、
「事業計画」であって企業が「事業」に取り組むときに
必ず必要な「過程」と「考え方」です。

そして、上記の事柄があまりにも当たり前すぎてだれも疑うことも無く、
また勉強すればするほど
「事業」に取り組むときに
必ず必要な「過程」と「考え方」を大事にします。

確かに企業=組織であった場合、
「過程」と「考え方」を全員で共有することは必要不可欠です。


しかし、会社を起業するとき、
つまりまだあなたの会社が「赤ちゃん」のときは、必要なのでしょうか?

つづく




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2015年03月13日

経営危機の回避法とは?その12

経営危機時の計画の「罠」−2


所詮、社長とは孤独なものです。

だれも庇ってはくれません。

しかし、あなたは「社長」なのです。 


そんなサラリーマンの役員や幹部の意見も聞きながら、
最終決定は「社長」が孤独に決めなければなりません。


もちろん給料は社長が一番高いのですから当たり前のことですし、
サラリーマンの役員や幹部に文句を言う筋合いもありません。

そんな困窮した会社の幹部として留まっていてくれる
役員や幹部に感謝すべきであって、
心に不満すら持ってはならないのです。


結局、社長はそのような胆力が必要です。


今一度いいますが、

幹部社員の理解や、協力、経営参画意識を高める意味でも
合議は必要ですが、経営の危機時は、
「社長一人」で決めなければならないということです。 


そして、自分は失敗すると家族を含めすべてを失いますが、
他のものはせいぜい退職して終わりという立場の違いを理解し、
そんな困窮した会社の幹部として留まっていてくれる
役員や幹部、社員に感謝の念をもって接する胆力が必要です。



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2015年03月09日

経営危機の回避法とは?その11

経営危機時の計画の「罠」

一般的には、
業績が悪いから売上を前年対比○○%アップに
しなければならないというような計画を立てがちです。

そのような計画は合議制の幹部会や、
取締役会ではよくある風景です。

そのような会議で決まった計画というようなものは、
実は、非常に無責任な計画になりがちなのです。

どういう意味かと申し上げますと
幹部を含めた会社の意思決定であり、部門責任者や、
次席経営責任者の会議を取り付けた計画と一見感じます。
また、社長も信頼を置くメンバーの合議であり、
信頼という名の下にその計画を承認するでしょう。


そこに大きな「罠=落とし穴」があるのです。


通常、失敗に対して責任を取ることが出来るのは社長ただ一人です。
サラリーマン役員や幹部社員は最大限でも会社を退職して終わりです。

全責任は社長にあり、
金融機関に連帯保証しているのは、社長やその家族だけです。

その証拠に、その会社のサラリーマン役員や
幹部社員は連帯保証の判がつけるでしょうか?

もしも判をついた役員や幹部がいたならば、
それは本当の意味で運命共同体であり、そこの会社の社長は
真の意味で経営を複数の幹部でおこなっていることになるでしょう。
しかし、そんな会社はほんの一部で一般的ではありません。

もちろん社長一人では会社の運営は出来ませんし
幹部の理解や、協力、経営参画意識を高める意味でも会議は必要です


しかし、 わたしが申し上げたいことは、
会社の非常時の真の決定は、
社長一人で決めなければならないということです。

自分は失敗すると家族を含めすべてを失いますが、
他のものはせいぜい退職して終わりです。

これを肝に銘じなければなりません。


次回に続く



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2015年02月27日

経営危機の回避法とは?その10

前回申し上げたヒントとは?
「極端に言うと自分(社長)を主役にして
最小単位の黒字をつくれるかどうか」
が、
すべての鍵になります。


私は、数多くの倒産寸前の会社の社長に面談してきましたが、

どの社長も言うのは
「俺と家族ぐらいは食わして行ける」という言葉です。

これは過去に
会社を創業して一から一人で家族ぐらい生活さす自信はある
という意味なのです。

そして今は
「会社が大きくなりすぎて経費倒れで苦しいんだ」
という意味の裏返しです。

この「俺と家族ぐらいは食わして行ける」
という気持ちが一番大事なことなのです。


つまり、最小限の経営資源で
(極端にいうと社長一人で)黒字をつくれるかどうかという事です。


逆に言うと一人で食えない社長は、無理ということになりますが、
そんな考え方の社長はおそらくいないでしょうし、
もしもいたとしても生きていくこと自体が難しいかもしれません。


先ほど申しましたように、一からの発想で計画をつくります。

社長一人から売上を積んでいって
黒字をキープできる最大値の売上を基にした計画と、
「過去を振り返り、未来を予測して、これ以上少なくならない売上」を
天秤にかけバランスが取れた点がその会社の目標値です。


これは、けっして現在からの削減という考え方では生まれません。

何度もいうように一から(社長一人から成り立つ=黒字が見込める)
考えることが肝心です。

社長一人から成り立つ
     ||
 黒字が見込める
     ↓
  社長の自信
     ||
  心の部分


過去を振り返り未来を予測してこれ以上少なくならない売上
     ↓
客観的数値=マーケットからの自社シェアー


この考え方が社長に自信をあたえ、
冷静な自社の実力を基にした計画を可能にします。



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2015年02月20日

経営危機の回避法とは?その9

B経営危機時の計画とは?

前回申しましたように
「過去を振り返り、未来を予測して、これ以上少なくならない売上」が
設定できたとしたら、次にこれに取り組みます。


そのとき 大事なことは、
一から立ち上げてその売上高に持っていくという発想
です。
決して現在の売上高から縮小してゆくという考え方ではありません。


例えば、
B社の社長が創業したとき、
社長と奥さんと今よりも少ない社員だったと思います。

そしてそのときは社長も一営業マンであったり、
一職人であったりしたはずです。

それがいつの間にか大きな組織になって来たのです。


世の中が右肩上がりの時代は、これが当たり前で、
その組織を大きくするということが会社の成長だったわけです。


しかし今は時代が違います。

本来、サラリーマン時代を経て起業して社長になろうという人は、
営業マンであればそこそこのトップ営業マンであったでしょうし、
また、どの分野でも実力と業績があって起業したはずです。
中小企業においては
大なり小なり他の社員よりも社長は優れているはずです。

口では謙遜しても本気になれば他の者には、
負けないという自負があります。
隠していてもきっとあるはずです。 

その気持ちが、危機を回避するヒントになります。


次回に続く




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2015年02月13日

経営危機の回避法とは?その8

A経営危機時の計画とは?

B社の社長は
「過去を振り返り、未来を予測して、
これ以上少なくならない売上」 を考えました。
そうすると、今期は2割減の3億2000万円が
簡単に予想する事が出来ましたが、
来期の展望が開けません。


それを社長は考え抜いた結果
4割減の2億4000万円という売上を
来期のベンチマークにしました。

従来の顧客情報や業界の動向等
これ以上は減少しないという売上ですし、
これ以上減るとわが社の存在意義が無いという
ぎりぎりの値です。


この2億4000万円という売上高は、
B社の社長にとってある種、屈辱的な値かもしれませんし、
経営者にとって、モチベーションが下がる値かもしれません。


しかしこの値がB社にとっての実力なのです。
大方の社長は冷静に考えると自社の実力は分かっていますが、
社員の気持ち(努力や協力姿勢)や、
対外的な見栄がそれを曇らせています。

社長は、自社の実力を確実につかまなければなりません。

そこには決して見栄があったり、
向上意欲があってはいけないのです。


もちろん努力や意欲は必要不可欠ですが、
自社の実力を見る上では、そんな感情は不要です。

例えると
親が自分の子供を見たとき
どうしても過大評価してしまうのと同じです。


しかし、その子供を冷静に客観的に見たとき、
また、模試の偏差値を見たとき子供の学力が分かるのと同じです。

経営も感情(意欲、向上心)と実力を測る眼は、
分離しなければなりません、経営者にはこの冷徹さが必要です。

でなければ会社を潰す確率は大きくアップします。


次回に続く



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2015年02月06日

経営危機の回避法とは?その7

@経営危機時の計画とは?

前にお話したように
「過去を振り返り、
    これ以上少ない売上はない売上高は?」
と申しましたが、

実際は、
「過去を振り返り、未来を予測して、
       これ以上少なくならない売上」
です。


つまり、 最小限実現可能な売上高に
適正で安全率をみた粗利益率をかけたものが粗利益額であり、
使える経費はこれを限界として組まなければなりません。 
 

これについても、
「そんなこと言われなくてもわかっている」と叱られそうですが、
本当に分かっているでしょうか?

これを実行する上で、もう一度、
創業し1期目からやり直すぐらいの覚悟が必要です。

でないと一からの発想は、生まれません。

今あるもの今まで築き上げたものに惜しみを感じると
その発想(一からの発想)は、生まれません。 


■例えばB社は物販業をしています。

社長1人、営業マン5人、配達係2人、事務員2人、
社長の妻が経理をしているという零細企業をイメージしてください。

いままで年商4億円でしたが、
ここに来て業績が厳しくなってきています。

このままで行くと今期は2割減の3億2000万円という予想です。

おそらく赤字は間違いなく、元々自己資本も厚くないので
社長は金策に走り回らなければなりません。


ところがB社の社長は逆転の発想をしてみました。


次回に続く




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2015年01月23日

経営危機の回避法とは?その6

B経費を削減する−その2

わたしが何を言いたいかというと
「中小企業は利益が薄く、
毎期毎期薄氷の上を歩いているようなものだ」 

ということです。


ですから、 月次決算において

売上−原価−経費=利益

これは絶対に黒字をキープしなければならないという事です。


しかしながら、
長年勤めていただいた社員を切ることは難しいですし、
経費もそう簡単に減るものではありません。


私も以前に会社を経営していたとき
コピーを出来るだけしないようにするとか、
もちろん明るければ照明をつけない、
夏でもエアコンをつけない、
終いには社員の机の中を開けて余ったボールペンを集めて予備にし、
注文しないようにしたりと、したものでした。

場当たりの対処ばかりしていますと
社長自身と社員のモチベーションを下げ、
加速をつけて負のスパイラルに落ち込みます。


以前テレビで見たのですが、
国内のある自動車会社では、
全社をあげてカラーコピーが禁止になり、
何十何百台ものコピー機が、
搬出され白黒専用機に交換されている番組をみました。

たしかにカラーと白黒では、
30円に対し3円と10倍ほどの差はありますが、
あれは会社として社員に対するパフォーマンス的要素の意味合いが
大きかったのではないかと思います。


経費を削ると思うから「厳しい、しんどい、辛い」のです。

逆転の発想をしましょう。

つまり、
経費とは節約するものではなく、
利益を増やすものという発想
です。


利益=売上−原価−経費

利益とは上記の算式です。

(−経費)=(利益を増やす)という発想が必要です。


次回に続く



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